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  • 執筆者の写真地引 由美 Yumi JIBIKI

マスクを外す瞬間はドラマティック?

 アフターコロナの世界についての意見が飛び交う様になり、日本全国での自粛要請の解除(要請の解除ってどこか引っかかりますが)も近いでしょうか。しかしまだしばらくの間は、ソーシャルディスタンスが取れないオケージョンではマスクをしていることがスタンダードになりそうです。  日本人のマスク好みと、西洋人のサングラス好み。顔の上下、どちらを隠すことに抵抗が無いのかの違いを考えると面白いですね。目は口ほどに物を言う、と考える日本人と、スマイルで歯を何本見せるかで感情を表す西洋人。眼窩が浅いのでまぶたに塗った分だけ綺麗にアイシャドウのカラーが見える日本人は、小さな目をより印象付ける為にカラーコンタクトで瞳の大きさや色を変えたりもしますが、リップカラーに関してはナチュラル好み。目の彫りが深くてアイシャドウを塗っても正面からあまり見えない西洋人はアイメイクはマスカラだけの方も多く、瞳の色がそれぞれ違うことなども当たり前で、個性の表現はもっぱらリップカラーで。敬愛する中野香織さまのご著書『愛されるモード』の中には"ディベートの為の口紅" というトピックがあります。2008年のアメリカ合衆国大統領選挙でのヒラリー・クリントン候補の口紅の色については、ああ、確かにそうだったと思い出します。


 さて、間も無く終わるであろうと願いたい自粛生活の日々は、朝、庭に出たらもう運の尽き(笑)自ら動けない植物は生き残る為にその香りや色や形で虫を操るだけでなく、同じく人間までも自らの意のままに動かします。俄かガーデナーの私の役目は、バラの株の根元やハーブの間から顔を出す余分な草取り。気がつくと1時間、2時間経っていることに驚きます。



 昨秋、吟味してローズの苗を選んでいた時は、やがて花開く2020年の5月がこんなことになるとは予想もしておらず。



 インスタグラムでは、午前中に纏っているこの香水と共に、毎日その日に咲いた花の画像をアップしています。



 ベリー類も元気に育っていますが、美味しい瞬間に食べる為の、蟻と人間の競争ではこちらの方が分が悪く。で、蟻さん達の食事分は残しつつ、バークチップを敷いてみました。



 ようやく人間の取り分を確保しました。大きいのはとちおとめ。小さいのはワイルドストロベリー。中心まで真紅でとても美味しい。



 陽が陰って過ごしやすくなってからの庭での読書は、1日のご褒美タイム。5月のラコゼ on YouTube の為に読み返しているのはローズの本あれこれ。『マリー・アントワネットの調香師』の著者、エリザベット・ドゥ=フェドーさんとヴェルサイユのISIPCAでお会いしたのも5月でした。2014年の5月14日。もう6年前。(ラコゼ会員様で、5月のラコゼ on YouTube にまだお申し込みがお済みで無い方は本日5月17日中にお願い致します)



 せっせと世話をしているご褒美でしょうか、5年くらい前に最初に庭に植えたローズ、アライブが素敵に咲いて、庭の一隅がインスタスポットの様になりました。



 バレエ、ロミオとジュリエットの中で、仮面舞踏会の後、二人が目元を隠したマスクを外す瞬間はとてもドラマティック。アフターコロナの世界では、口元のマスクを外して香りを嗅ぐことが、特別な優雅な秘めやかな行為のように思えるかも。美しいマスクの外し方を研究してみようかしら。



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